Ⅰ歴代誌13-15 ; ヨハネ7:1-27

Ⅰ歴代誌

第13章

13:1ここにダビデは千人の長、百人の長などの諸将と相はかり、13:2そしてダビデはイスラエルの全会衆に言った、「もし、このことをあなたがたがよしとし、われわれの神、主がこれを許されるならば、われわれは、イスラエルの各地に残っているわれわれの兄弟ならびに、放牧地の付いている町々にいる祭司とレビびとに、使をつかわし、われわれの所に呼び集めましょう。13:3また神の箱をわれわれの所に移しましょう。われわれはサウルの世にはこれをおろそかにしたからです」。13:4会衆は一同「そうしましょう」と言った。このことがすべての民の目に正しかったからである。
13:5そこでダビデはキリアテ・ヤリムから神の箱を運んでくるため、エジプトのシホルからハマテの入口までのイスラエルをことごとく呼び集めた。13:6そしてダビデとすべてのイスラエルはバアラすなわちユダのキリアテ・ヤリムに上り、ケルビムの上に座しておられる主の名をもって呼ばれている神の箱をそこからかき上ろうと、13:7神の箱を新しい車にのせて、アビナダブの家からひきだし、ウザとアヒヨがその車を御した。13:8ダビデおよびすべてのイスラエルは歌と琴と立琴と、手鼓と、シンバルと、ラッパをもって、力をきわめて神の前に踊った。
13:9彼らがキドンの打ち場に来た時、ウザは手を伸べて箱を押えた。牛がつまずいたからである。13:10ウザが手を箱につけたことによって、主は彼に向かって怒りを発し、彼を撃たれたので、彼はその所で神の前に死んだ。13:11主がウザを撃たれたので、ダビデは怒った。その所は今日までペレヅ・ウザと呼ばれている。13:12その日ダビデは神を恐れて言った、「どうして神の箱を、わたしの所へかいて行けようか」。13:13それでダビデはその箱を自分の所ダビデの町へは移さず、これを転じてガテびとオベデ・エドムの家に運ばせた。13:14神の箱は三か月の間、オベデ・エドムの家に、その家族とともにとどまった。主はオベデ・エドムの家族とそのすべての持ち物を祝福された。

第14章

14:1ツロの王ヒラムはダビデに使者をつかわし、彼のために家を建てさせようと香柏および石工と木工を送った。14:2ダビデは主が自分を堅く立ててイスラエルの王とされたことと、その民イスラエルのために彼の国を大いに興されたことを悟った。
14:3ダビデはエルサレムでまた妻たちをめとった。そしてダビデにまたむすこ、娘が生れた。14:4彼がエルサレムで得た子たちの名は次のとおりである。すなわちシャンマ、ショバブ、、ナタン、ソロモン、14:5イブハル、エリシュア、エルペレテ、14:6ノガ、ネペグ、ヤピア、14:7エリシャマ、ベエリアダ、エリペレテである。
14:8さてペリシテびとはダビデが油を注がれて全イスラエルの王になったことを聞いたので、ペリシテびとはみな上ってきてダビデを捜した。ダビデはこれを聞いてこれに当ろうと出ていったが、14:9ペリシテびとはすでに来て、レパイムの谷を侵した。14:10ダビデは神に問うて言った、「ペリシテびとに向かって上るべきでしょうか。あなたは彼らをわたしの手にわたされるでしょうか」。主はダビデに言われた、「上りなさい。わたしは彼らをあなたの手にわたそう」。14:11そこで彼はバアル・ペラジムへ上っていった。その所でダビデは彼らを打ち敗り、そして言った、「神は破り出る水のように、わたしの手で敵を破られた」。それゆえ、その所の名はバアル・ペラジムと呼ばれている。14:12彼らが自分たちの神をそこに残して退いたので、ダビデは命じてこれを火で焼かせた。
14:13ペリシテびとは再び谷を侵した。14:14ダビデが再び神に問うたので神は言われた、「あなたは彼らを追って上ってはならない。遠回りしてバルサムの木の前から彼らを襲いなさい。14:15バルサムの木の上に行進の音が聞えたならば、あなたは行って戦いなさい。神があなたの前に出てペリシテびとの軍勢を撃たれるからです」。14:16ダビデは神が命じられたようにして、ペリシテびとの軍勢を撃ち破り、ギベオンからゲゼルに及んだ。14:17そこでダビデの名はすべての国々に聞えわたり、主はすべての国びとに彼を恐れさせられた。

第15章

15:1ダビデはダビデの町のうちに自分のために家を建て、また神の箱のために所を備え、これがために幕屋を張った。15:2ダビデは言った、「神の箱をかくべき者はただレビびとのみである。主が主の箱をかかせ、また主に長く仕えさせるために彼らを選ばれたからである」。15:3ダビデは主の箱をこれがために備えた所にかき上るため、イスラエルをことごとくエルサレムに集めた。15:4ダビデはまたアロンの子孫とレビびとを集めた。15:5すなわち、コハテの子孫のうちからはウリエルを長としてその兄弟百二十人、15:6メラリの子孫のうちからはアサヤを長としてその兄弟二百二十人、15:7ゲルショムの子孫のうちからはヨエルを長としてその兄弟百三十人、15:8エリザパンの子孫のうちからはシマヤを長としてその兄弟二百人、15:9ヘブロンの子孫のうちからはエリエルを長としてその兄弟八十人、15:10ウジエルの子孫のうちからはアミナダブを長としてその兄弟百十二人である。15:11ダビデは祭司ザドクとアビヤタル、およびレビびとウリエル、アサヤ、ヨエル、シマヤ、エリエル、アミナダブを召し、15:12彼らに言った、「あなたがたはレビびとの氏族の長である。あなたがたとあなたがたの兄弟はともに身を清め、イスラエルの神、主の箱をわたしがそのために備えた所にかき上りなさい。15:13さきにこれをかいた者があなたがたでなかったので、われわれの神、主はわれわれを撃たれました。これはわれわれがその定めにしたがってそれを扱わなかったからです」。15:14そこで祭司たちとレビびとたちはイスラエルの神、主の箱をかき上るために身を清め、15:15レビびとたちはモーセが主の言葉にしたがって命じたように、神の箱をさおをもって肩にになった。
15:16ダビデはまたレビびとの長たちに、その兄弟たちを選んで歌うたう者となし、立琴と琴とシンバルなどの楽器を打ちはやし、喜びの声をあげることを命じた。15:17そこでレビびとはヨエルの子ヘマンと、その兄弟ベレキヤの子アサフおよびメラリの子孫である彼らの兄弟クシャヤの子エタンを選んだ。15:18またこれに次ぐその兄弟たちがこれと共にいた。すなわちゼカリヤ、ヤジエル、セミラモテ、エイエル、ウンニ、エリアブ、ベナヤ、マアセヤ、マッタテヤ、エリペレホ、ミクネヤおよび門を守る者オベデ・エドムとエイエル。15:19歌うたう者ヘマン、アサフおよびエタンは青銅のシンバルを打ちはやす者であった。15:20ゼカリヤ、アジエル、セミラモテ、エイエル、ウンニ、エリアブ、マアセヤ、ベナヤはアラモテにしたがって立琴を奏する者であった。15:21しかしマッタテヤ、エリペレホ、ミクネヤ、オベデ・エドム、エイエル、アザジヤはセミニテにしたがって琴をもって指揮する者であった。15:22ケナニヤはレビびとの楽長で、音楽に通じていたので、これを指揮した。15:23ベレキヤとエルカナは箱のために門を守る者であった。15:24祭司シバニヤ、ヨシャパテ、ネタネル、アマサイ、ゼカリヤ、ベナヤ、エリエゼルらは神の箱の前でラッパを吹き、オベデ・エドムとエヒアは箱のために門を守る者であった。
15:25ダビデとイスラエルの長老たちおよび千人の長たちは行って、オベデ・エドムの家から主の契約の箱を喜び勇んでかき上った。15:26神が主の契約の箱をかくレビびとを助けられたので、彼らは雄牛七頭、雄羊七頭をささげた。15:27ダビデは亜麻布の衣服を着ていた。箱をかくすべてのレビびとは、歌うたう者、音楽をつかさどるケナニヤも同様である。ダビデはまた亜麻布のエポデを着ていた。15:28こうしてイスラエルは皆、声をあげ、角笛を吹きならし、ラッパと、シンバルと、立琴と琴をもって打ちはやして主の契約の箱をかき上った。
15:29主の契約の箱がダビデの町にはいったとき、サウルの娘ミカルが窓からながめ、ダビデ王の舞い踊るのを見て、心のうちに彼をいやしめた。


ヨハネ

第7章

7:1そののち、イエスはガリラヤを巡回しておられた。ユダヤ人たちが自分を殺そうとしていたので、ユダヤを巡回しようとはされなかった。7:2時に、ユダヤ人の仮庵の祭が近づいていた。7:3そこで、イエスの兄弟たちがイエスに言った、「あなたがしておられるわざを弟子たちにも見せるために、ここを去りユダヤに行ってはいかがです。7:4自分を公けにあらわそうと思っている人で、隠れて仕事をするものはありません。あなたがこれらのことをするからには、自分をはっきりと世にあらわしなさい」。7:5こう言ったのは、兄弟たちもイエスを信じていなかったからである。7:6そこでイエスは彼らに言われた、「わたしの時はまだきていない。しかし、あなたがたの時はいつも備わっている。7:7世はあなたがたを憎み得ないが、わたしを憎んでいる。わたしが世のおこないの悪いことを、あかししているからである。7:8あなたがたこそ祭に行きなさい。わたしはこの祭には行かない。わたしの時はまだ満ちていないから」。7:9彼らにこう言って、イエスはガリラヤにとどまっておられた。
7:10しかし、兄弟たちが祭に行ったあとで、イエスも人目にたたぬように、ひそかに行かれた。7:11ユダヤ人らは祭の時に、「あの人はどこにいるのか」と言って、イエスを捜していた。7:12群衆の中に、イエスについていろいろとうわさが立った。ある人々は、「あれはよい人だ」と言い、他の人々は、「いや、あれは群衆を惑わしている」と言った。7:13しかし、ユダヤ人らを恐れて、イエスのことを公然と口にする者はいなかった。
7:14祭も半ばになってから、イエスは宮に上って教え始められた。7:15すると、ユダヤ人たちは驚いて言った、「この人は学問をしたこともないのに、どうして律法の知識をもっているのだろう」。7:16そこでイエスは彼らに答えて言われた、「わたしの教はわたし自身の教ではなく、わたしをつかわされたかたの教である。7:17神のみこころを行おうと思う者であれば、だれでも、わたしの語っているこの教が神からのものか、それとも、わたし自身から出たものか、わかるであろう。7:18自分から出たことを語る者は、自分の栄光を求めるが、自分をつかわされたかたの栄光を求める者は真実であって、その人の内には偽りがない。7:19モーセはあなたがたに律法を与えたではないか。それだのに、あなたがたのうちには、その律法を行う者がひとりもない。あなたがたは、なぜわたしを殺そうと思っているのか」。7:20群衆は答えた、「あなたは悪霊に取りつかれている。だれがあなたを殺そうと思っているものか」。7:21イエスは彼らに答えて言われた、「わたしが一つのわざをしたところ、あなたがたは皆それを見て驚いている。7:22モーセはあなたがたに割礼を命じたので、(これは、実は、モーセから始まったのではなく、先祖たちから始まったものである)あなたがたは安息日にも人に割礼を施している。7:23もし、モーセの律法が破られないように、安息日であっても割礼を受けるのなら、安息日に人の全身を丈夫にしてやったからといって、どうして、そんなにおこるのか。7:24うわべで人をさばかないで、正しいさばきをするがよい」。
7:25さて、エルサレムのある人たちが言った、「この人は人々が殺そうと思っている者ではないか。7:26見よ、彼は公然と語っているのに、人々はこれに対して何も言わない。役人たちは、この人がキリストであることを、ほんとうに知っているのではなかろうか。7:27わたしたちはこの人がどこからきたのか知っている。しかし、キリストが現れる時には、どこから来るのか知っている者は、ひとりもいない」。


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